こんにちは。ぼっちバリスタです。
以下記事で「映画マトリックスリザレクションズではコーヒーのシーンが沢山でてきたよ」という話を書きました。
コーヒー好きな皆さんも、マトリックスリザレクションズ観てコーヒー飲みたくなったのではないでしょうか?僕だけ?
今回は劇中でトリニティが注文していたコルタードというドリンクが気になりすぎたので、コルタードについて調べたり実際にコルタードを作ってみました。
レシピも一応載せてますので作ってみたい方はぜひ参考にしてみてください。
マトリックスリザレクションズを観てコルタードというドリンクを知った
映画マトリックスリザレクションズ中盤でトリニティは 「I’m going wild. I’ll have a cortado today.(今日は私はワイルドになるわ。コルタードをお願い。)」 と言ってコルタードというドリンクを注文していました。どうでもよいけど"I’m going wild."ってセリフを中年の女性が使うとかっこいいです。
映画を観ていた僕はコルタードを知らず、でも会話から普段よりも攻めてるコーヒードリンクなんだな、程度で流しました。で、映画を観終わった後にドリンクの名前を忘れてしまいずっと気になっていました。僕は二回映画を観たのですが、その目的はこのドリンクの名前を確認するためだった、といっても過言ではないくらいにはこのドリンク名が気になっていました。
そして二回観てようやくドリンクの名前がコルタードだとわかったのです。
で、コルタードって何?
コルタードって何?
コルタードって何?トリニティは今日はワイルドに行きたいときにこのドリンクを注文していたので、レッドブル的な気分をアップリフティングしてくれるドリンクのはず。
「コーヒーが大好き!」と言いつつコルタードを知らないままなのは恥ずかしいので調べてみました。
コルタードは濃いカフェラテ?
コルタードは(かなり雑に説明すると)「濃いカフェラテ」または「まろやかなエスプレッソ」という理解でOK。
濃いのはもちろんコーヒー(エスプレッソ)の方、つまりカフェラテよりコーヒー成分が強いドリンクってわけです。
カフェラテについておさらい。カフェラテはエスプレッソに蒸気でスチームしたミルクを入れたドリンク。エスプレッソを最初に抽出して、その後ミルクをスチームしてからミルクをエスプレッソに混ぜます。この時うまく混ぜるとラテアートを描くことができますね!ハートとかチューリップとか。
で、このカフェラテよりもエスプレッソの比率が高いドリンクがコルタードってわけです。
カフェラテとコルタードの比率の違い
これはお店や好みで変化するのであくまで参考程度ですが、カフェラテとコルタードのざっくりとした比率を書きました。
- カフェラテ:エスプレッソ20%、スチームミルク80%
- コルタード:エスプレッソ50%、スチームミルク50%
コルタードは少量で提供される
同じ量を飲むとしたら、コルタードは倍以上エスプレッソが入っていることになります。想像しただけでも濃いですよね。
なので実際にお店で提供される場合、カフェラテと比べて40%くらい少ない量で出てくるはずです(未確認)。
つまりカフェラテが300ccだったらコルタードは60ccで出てくるはず。カフェラテの20%がエスプレッソなのでそれと同じ量のミルクを混ぜるので40%です。
コルタードとカフェオレの違い
「コーヒーとミルクを同じ割合」と聞くとみんな大好きカフェオレを想像するかもしれません。僕も昔はコーヒーの酸味や苦味が苦手でミルクで割ったカフェオレのほうが好きでした。
コルタードは「エスプレッソとスチームミルク」ですが、カフェオレは「ドリップコーヒーとホットミルク」なので濃さや複雑さが全然違うドリンクです。単純に濃度もエスプレッソのほうが高いですが、それ以外にも9気圧で抽出されたエスプレッソと大気圧+重力で抽出されたドリップコーヒーでは味が全然違います。ミルクの質感も違うので、カフェオレはコルタードと比べて"軽い"ドリンクです。
サラサラなミルクを使う
スチームミルクと一言で言ってもスチームのやり方で結構変わります。海外だとスチームミルクにはfroth(泡立ち)やtexture(食感・質感)といった表現が出てきます。
カプチーノは泡立ちや食感が強いですが、コルタードはそれとは逆でサラサラ気味なスチームミルクを使うようです。(あまり泡立っておらず食感が少ないミルクを使う)
なのでコルタードを作る場合、普段のカフェラテよりやや泡立ちが少ないスチームミルクを使うのが本場見たい。まぁこの辺は好みでよい気がします。
ミルクの温度は低め
カフェラテのスチームミルクはたいてい60-65度くらいだと思います。これはこれ以上温めるとミルクの甘さや美味しさが落ちるから。
ですがコルタードのスチームミルクでは50度くらいが良いようです。これはブルーボトルコーヒーさんの以下記事で書かれていました。
※ジブラルタルとはコルタードの事のようです
コルタードの呼び方は地域ごとに違う
コーヒー好きの皆さんであればご存じだとは思いますがコルタードに限らず、コーヒーの呼び名は地域によって異なります。
コルタードは正式にはCafe Cortado(カフェ・コルタード)と呼ばれ、スペイン語でコルタードは切る(英語のcut)という動詞。エスプレッソをミルクで切っているイメージらしい。
フランスだと「Café Noisette(カフェ ノワゼット)」と呼ばれるドリンクがコルタードと同じ。エスプレッソに少量のミルクを加えた飲み物だそうです。それ以外にもスペインやキューバなどの単語も出てきますが、調べきれない!まぁ「コルタード=濃いカフェラテ」って理解でそう外れていないはず。
コーヒー好きな方なら行ったことはあるであろう、スタバやブルーボトルコーヒーで提供されているジブラルタルというドリンクがまさにコルタードのこと。ジブラルタルというグラスを使っているからこの呼び名なんだとか。あと
ジブラルタルのグラス、Amazonで調べてみましたが普通に安いしおしゃれ!!デュラレックスより好きだし、コルタード用にポチりましたw またレビュー書くつもりです。
コルタードの作り方
コルタードについてなんとなくわかったので、実際にコルタードを作ってみましょう。レシピは最後に記載するのでここでは日記形式で。
エスプレッソマシンとミルクスチーマーを用意しよう
僕の環境ですがエスプレッソマシンはハンドプレスタイプの「Flair Pro2(フレアエスプレッソ)」とWPMの全自動ミルクスチーマーで作りました。
フレアエスプレッソはハンドプレスタイプのエスプレッソマシンで、手間はかかりますがエスプレッソ抽出を自由にできるので楽しいです。Pro2はダブルショットで最大58cc抽出できます。
ミルクスチーマーは今回は説明しませんが、WPMのMilk Steamer MS-130Tを使っています。全自動でミルクをスチームできるので楽です。
エスプレッソマシンを持っていない人は
厳密にはエスプレッソはエスプレッソマシンでしか作れないので持っていない人はスタバに行きましょう。となるのですがエスプレッソマシンが無ければマキネッタを使うか、かなり濃いめにコーヒーをドリップすれば似たようなことができるはず。ミルクスチーマーの代わりは、3000円くらいで売られているボダムとかのミルクフローサーを使えばフォームミルクが作れるのでそれで代用できるはず。
コルタードを作ってみよう
マシンの準備ができたらあとはやるだけ。
今回はトータルで160ccのコルタードを作るので、「エスプレッソ80cc、スチームミルク80cc」を用意しました。
が。
ここで注意!!
飲んでみた感想でも書いているのですが、コルタードはかなり濃いので80cc作れば十分です。のでこの記事の分量の半分で作るとちょうどよいです。最後のレシピは80ccとして書いています。
コルタードを作ってみる
まずはエスプレッソを抽出
といっても普通にエスプレッソを抽出するだけです。
160ccのコルタードを作るためには80ccのエスプレッソが必要です。1つのバスケットで40cc抽出できるので2ショット抽出しないといけません。
1つのバスケットに20gのエスプレッソ用の豆をエスプレッソ粒度で挽いてタンパーで押します。今回は20gの粉で40ccのエスプレッソを抽出します。
これ一つで40cc抽出なので上記バスケットを二つ用意しました。(が何度も書いている通りコルタードは濃いので1バスケット40cc抽出すれば十分だと思う)
お湯を沸かせてヘッドを温めたらエスプレッソを抽出しましょう!
フレアエスプレッソは相変わらずクレマがえぐい。40cc抽出したら続いて2ショット目に行きましょう!いったんヘッドを外して洗い、再度温めなおしたら2ショット目を抽出!
普段40cc抽出したカフェラテですらかなり濃いと感じているので80ccはちょっとやりすぎたかなってこの辺りで気づき始めますがもう遅い。
スチームミルクを作る
エスプレッソの用意ができたら、ミルクをスチームします。
ミルクはエスプレッソと同量なので80ccですね。
ポイントは「温度低め(50度目指し)」「泡は立てすぎず攪拌は控えめ」です。
ゆっくりやってるとエスプレッソのクレマがブレイクするのでちゃきちゃき進めましょう。
・・・で、混ぜる準備ができました。
エスプレッソとミルクを混ぜる
準備ができたら混ぜましょう。
初めてで不安ですが、エスプレッソにミルクを注いでいきます。
その結果・・・
え、かなり美味しそうじゃないですか?
ちょっと泡立てすぎてしまった気がするけど初めてにしては十分美味しそうです。普段のカフェラテよりもかなり見た目が濃いのでドリンクの威圧感が凄い。
何はともあれ、完成です!!
人生初コルタードを飲んでみた感想
早速飲んでみました。
感想はシンプル。「カフェラテと同じで考えちゃダメ!これはエスプレッソがまろやかになったもの!」
カフェラテってミルクが主役であとからエスプレッソの苦味や酸味をやんわり楽しむ感じなのですが、このコルタードは飲んだ瞬間エスプレッソ全開で濃厚。ただしエスプレッソ原液よりも口当たりが良いので飲みやすい。嫌な苦味や酸味が少ないので「エスプレッソが主役なドリンク」って感じ。海外ではコルタードを食後に飲むことが多いようですが納得。カフェラテのようなデザート感覚ではないです。
ということでこの記事で「コルタードは濃いカフェラテ」と書きましたが、飲んだ後でなら断言できます。「コルタードは少しまろやかなエスプレッソ」ですわ。
コルタードはエスプレッソを増やすのではなくミルクを減らせ!
今回、明らかな失敗は量でした。正直半分の80ccで十分だった。
理由は簡単で「濃いコルタードを160ccも飲めない」からです。
普段カフェラテを作るときは8oz(236ml)のラテボウルを愛用しているので80ccでは全然足りない。倍の160ccでもやや物足りないと考えていました。が、とんでもない!
コルタードは濃いので飲み切れないです。「エスプレッソ1ショット、ミルクを同量」でちょうどよかったわ。バリスタさんたちはコルタードの注文が入ったら、普段使っているエスプレッソベースの容量と同じ量のスチームミルクを入れて提供しているのだろうなぁ。だから「エスプレッソに少量のスチームミルクを加えたもの」なのですね。(今更気づいた)
コルタード好き?嫌い?
僕にとってコルタードは毎日飲みたいとは思わないけど映画の劇中のトリニティのように「今日はカフェインをガッと接種したいぜ!」という時に飲みたいドリンクだなと感じました。
エスプレッソ本来の味わいをメインに楽しみつつ、過度な酸味や苦味がないので美味しい。
ただ、量が少ないので寒い冬に体を温めたい時に飲むならやっぱりミルクたっぷりなカフェラテだなー。
コルタードはお昼ご飯の後、仕事頑張るぞ!って時にいい感じな気がしてます。
コルタードのレシピ
用意するもの
- エスプレッソ豆 20g
- ミルク 40cc
コルタードの作り方
- エスプレッソを40cc抽出する。
- ミルクをスチームする。ミルクは攪拌しすぎず、泡立ちも抑える。温度も50度くらいと少しぬるめにする。
- エスプレッソにスチームしたミルクを混ぜる
まとめ
マトリックスリザレクションズでトリニティが注文していたコルタードについて調べ、作ってみました。
コルタードは少しマニアックなドリンクですがエスプレッソ本来の味を楽しみつつ、ミルクのおかげで飲みやすいので気分をリフレッシュしたり、気合を入れるようなエナジードリンク的な飲み方が良い気がしました。
よくも悪くもエスプレッソがおいしいかどうかで味が左右されるので、エスプレッソがおいしいお店だったら変化球でコルタードを試してみてはいかがでしょうか。
こんな感じ。